壁芯面積と内法面積
【かべしん(へきしん)めんせきとうちのりめんせき】
専有面積には「壁心(かべしん/へきしん)」と「内法(うちのり)」という2種類の計算方法が存在し、両者の計算方法による専有面積の大きさは異なったものとなるので注意が必要です。
壁芯とは建物の床面積を測定する際に、壁の厚みの中心線を想定し、この中心線に囲まれた面積を「床面積」とする考え方のことです。
建築基準法で建築確認する際や、不動産広告で表示(記載)されている面積は、この壁心で計算します。
壁や柱を2等分した部分の床面積も(壁の内側ですので床が見えているわけではありませんが)専有面積に含まれます。
内法面積とは『壁で囲まれた内側だけの建物の床面積』をいいます。壁や柱の厚みは含まずに、実際の住居スペースのみで計算した面積です。
登記簿謄本に記載されている面積は、この「内法面積」です。
「壁芯面積」と「内法面積」の違いの例を挙げますと、壁芯で52㎡ある住居スペースも内法では49.4㎡ちょっとになります。内法は壁の内側の部分を含まないため、壁心より2.6㎡も小さくなります。
不動産広告上では、壁芯面積の52㎡と記載されていて、52㎡の広さがある物件だと思っていたところ、契約日当日になって、登記簿面積(内法面積)が49.4㎡と知るといったケースがよくあります。
住宅ローン控除や登録免許税などの優遇を受ける際の(軽減措置の対象は50㎡以上)面積は「壁芯」ではなく「内法」です。
いくらパンフレットの記載が50㎡以上でも、内法面積で50㎡未満の場合は税制優遇を受けられません。
このようなトラブルにあわないためにも、購入の申込をする前に必ず、登記簿の面積(内法面積)を確認するようにしましょう。